ロンドンでレストランのオーナーとしてつつましい生活を送るクワン(ジャッキー・チェン)。平穏無事な生活を送っていた中、突然たったひとりの高校生の娘が無差別テロに命を奪われてしまう。クワンは復讐の怒りに煽られ、静かに爆発していく。彼は犯人を探すうちに、北アイルランド副首相のリアム・ヘネシー(ピアース・ブロスナン)にたどり着く。ヘネシーは、官僚としての仕事で過去に抱えた問題に脅かされていた。クワンの犯人を追うあくなき執念が、昔アメリカの特殊部隊出身であることを浮き彫りにしていく。次第に明らかになっていく二人の過去。敵か、味方か…孤独な男たちの戦いは、想像もしない結末へと向かっていく―。(出典:Amazon)
60歳超えのジャッキー・チェンが主演を張る「ザ・フォーリナー/復讐者」。
もとは「チャイナマン」という小説が原作で、IRAのテロで娘を殺された元特殊工作員のジャッキー親父が犯人を探して復讐するというありがちなストーリー。
ジャッキーの抑えた演技や63歳とは思えぬアクションは見ごたえあるものの、脚本に無理がありすぎ。
いくら元特殊部隊だからって、一般人のおじさんがテロの犯人を追いかけるのを黙って見過ごす当局。ジャッキーおじさんも娘を殺されたからって、犯人でもない政府関係者に逆恨みも激しいストーカー行為やら、住居侵入やら、果ては公共物の爆破って、あんたのほうがテロリストやんみたいな。
で、ジャッキーおじさん、自分を捕まえにきた敵でもない政府関係者のスタッフをジャングルに見えないジャングルみたいとこで次々に襲って病院送りにするのだ。ランボーでなく単なるランボー者だ。
その陰気臭い演技も相まって、ジャッキーが娘を殺されて頭がおかしくなった異常者にしか見えないのがすこぶる残念。せめて、ジャッキーの攻撃対象が明確な悪者だったら未だ共感もできたのだが。敵でもないのに散々な目に合う敵将認定されたピアース・ブロスナンが不憫・・・
あと最後のジャッキーの歌もいらん。
★★(ジャッキーの辛気臭い演技を観たければどうぞ)