今年も確定申告の時期がやってきました。
コロナの影響で申告期間が1ヶ月伸びたので、なんとなく手を付ける気力も出ない今日この頃。
とはいえ、今年の所得税に関する税制改正でトクしようと思えば、申告期限までに準備しておきたいものがあります。
そう、それはマイナンバーカード。
今年の税制改正は減税?増税?
今年の税制改正で所得税を計算するときに所得から引ける基礎控除の額が一律38万円から、所得2400万円以下の人は48万円にアップされました。 つまり、多くの個人事業主にとっては減税になる嬉しい改正です。
一方、所得2400万円超の高所得者の場合はというと、段階的に基礎控除の額が減って2500万円を超えるとゼロになります(詳しくはこちら)。 まあ、国の財政もコロナで大変だし、儲けてる人は我慢してね、ということですな。 なので、高所得者にとっては増税となる嬉しくない改正。
これに対して、サラリーマンはどうでしょう。 サラリーマンの場合は給与所得に対する給与所得控除が、今年から10万円ダウンします(詳しくはこちら)。 したがって、基礎控除の10万円アップと合わせるとプラマイゼロで増税にも減税にもならない。 関係ないね(柴田恭兵風で)、って感じでしょうか。
青色申告特別控除の改正点
個人事業主にとって必須の青色申告。これまで青色申告をすると、65万円(複式簿記)ないし10万円(それ以外)の青色申告特別控除が受けられました。 この青色申告特別控除の65万円の控除が、今年の税制改正で10万円減って55万円になります。 ただ、先程の基礎控除の10万円アップと合わせるとプラマイゼロなので、これだけでは増税でも減税でもありません。
ところが、確定申告をe-taxで電子申告するなどすると、控除額が10万円アップして65万円になります(詳しくはやっぱりこちら)。 となると、おトクに確定申告するならここはe-taxしかないでしょう! (まんまと政府の戦略にハマった気もするけど^^;)
ということで、これまで窓口申請だったうちの事務所も、今年はe-taxに挑戦することにしました。
ちなみに、e-taxで申告する方法は2つ。マイナンバーカード方式と、ID・パスワード方式。 前者はマイナンバーカードがあればOK。後者はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な措置で、e-taxを利用するためのIDとパスワードをあらかじめ最寄りの税務署かオンラインで取得しておく必要があります。
今回は、どっちみち取得するつもりだった(9月まで延長されたマイナポイントもあるしね)マイナンバーカード方式で申告することにしました。
マイナンバーカードの交付状況ってどうなん?
ところで、マイナンバーカードについてはその使われ方とか、セキュリティに対する懸念などから、いろいろと議論があるのはご存知の通り。
実際、普及率もこの2月のデータによると、大体25%ぐらいでまだまだ道半ば。
とはいえ、2019年の普及率が15%ぐらいだったのが、通知カードの廃止や、定額給付金などの影響で、去年一年で一気に10%もアップしています。
この調子で政府は2022年の完全普及を目指してますが、果たして。
マイナンバーカードをスマホで簡単申請してみた
さて、実際にマイナンバーカードを申請してみたわけですが、通知カードに印刷されているQRコードを使えば、スマホからめっちゃ簡単に申請できました。
マイナンバーカード総合サイトより
QRコードからマイナンバーカード総合サイトに飛ぶと、自分のマイナンバーがすでに入力された画面に移ります。
あとはその指示に従うだけ。実質10分もかからずに申請できます。
10年使う写真を選ぶ
ただ、もし申請に時間がかかるとすれば、それはおそらく、大人なら10年は使うマイナンバーカードに使う顔写真選びではないでしょうか。
今後いろいろな機能がマイナンバーカードに統合されていくと、ことあるごとにカードを見せる機会が増えていく事が予想されます。少なくとも運転免許証よりは人前に出す機会は多くなるでしょう。
となれば、ここは納得の写真を使いたい。ということで、とりあえずiPhoneで自撮り顔写真を撮りまくる私。
ちなみに使用できる顔写真の条件はというと
マイナンバーカード総合サイトより
マイナンバーカード総合サイトより
こんな写真はNGだそうです。
要は顔が正面向きで、一見して本人と分かる程度のものでなければならない、ということですね。
加工アプリで盛ってもいいの?
さて、撮った顔写真、今時のスマホカメラの性能が数年前のコンデジ並みに高性能になってるとはいえ、所詮は素人の自撮り。やはりそのままで10年使う写真にするにはいまいち納得がいかない。
ここはアプリの編集機能で多少見栄えのいい写真にしときたい!…と思いますよねぇ。
ということで、果たしてデジタル写真はどこまで加工してもいいのかを検討してみました。
ここで公式サイトの具体例をみると、「変形やマスキングなどの画像処理が施されている」写真はNG、となっています。
マイナンバーカード総合サイトより
では、アプリで加工するのは一切認められないのか?
上記条件に従えば、「変形」に当たらない範囲では多少盛っても却下されることはないように思います(あくまで私見)。
最近は女性に限らず、男性でも普段からメイクする人が増えてきているそうですが、化粧で盛るのもアプリで盛るのもさほど違いはありませんし、写真もレンズやライディングで別物になります。
第一、撮影時にメイクやライティングで盛ったのか、後でアプリで盛ったのかは、写真を見ただけでは素人で判断はつきませんし。
※ホント、それほどこの頃のアプリも性能が良くなってて、まったく違和感なくいい感じに薄化粧してくれますよね。 ※どんなアプリがあるの?って方は、とりあえず以下のアプリをお試しアレ。
なお、上記のようなアプリを使えば顔のパーツから顔の形まで変えることができます。しかしそういう「変形」は当然NGです。
だいたい、普段の顔とあまりにもかけ離れた写真だと、いざという時にカードが自分のものという証明ができなくなって、かえって面倒なことになりますもんね。
アプリで盛るのはいつものお化粧程度にしておきましょう(^^)。
ちなみに、我々中高年がアプリでシミやらシワやらを薄くするぐらいは、、、まあ、前からライトを当てて写真を撮ったと思えば許される範囲かと!(^◇^;)
というわけで、 写真を多少盛りまして(笑)、マイナンバーカードの申請をしたのが先月の話。
それから1ヶ月足らずで交付申請書が届きました。あとは役所に取りに行くのみ。
というわけで
マイナンバーカードについてはネガティブな一面も拭いきれませんが、すでに政府がマイナンバー制度に舵を切ってる以上、遅かれ早かれ国民全員に普及する日もやってくると思われます。
今後はマイナンバーカードを使って行政手続もどんどん簡易化していくでしょうし、医療情報の一元化・共有化によって特に高齢者にとってはメリットがかなり大きくなるかもしれません。
とするならば、その運用に関しては我々有権者がしっかりと監視の目を向けつつ、とりあえずはマイナポイントがもらえるうちにお得に申請しておくのも十分アリだと思います。
なお、今年の確定申告の期限は4月15日です。自治体によってはカード交付まで2ヶ月近く待ちのところもあるようなので、確定申告に間に合わせるなら急いで申請しましょう。